大企業の子会社ってどうなんだろう?就職先として魅力的なのかな?
このような疑問にお答えしていきます。
「大企業に入るのは難しそうだし、子会社を狙ってみようかな」と考えている人は多いのではないでしょうか?
今回は、大企業本隊から子会社に出向して3年間勤務したぼく自身の経験をもとに、子会社で働くことのメリット・デメリットについて解説していきます。
✔️ 31歳男性
✔️ 大手コンサルティングファーム勤務
✔️ 大手石油会社→ITスタートアップ→コンサル(今)
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それではさっそくいってみよう!
大企業の子会社とは?
大企業の子会社とは、以下のような特徴があります。
・子会社の定義は、親会社が50%以上の株を保有していること
・子会社の社員は一部、親会社からの出向である
ぼく自身、大手インフラ企業で働いていた時、最初の配属で子会社に出向しました。
ぼくが出向していたのは営業機能を移管した子会社で、いわゆるエンドユーザーへの営業を専門とする会社でした。
例えばキャノンマーケティングはキャノンの販売子会社、ソニーヨーロッパはソニーの欧州拠点を統括する子会社です。会社内のある機能やエリアを専門的に担当するイメージですね!
大企業子会社の良いところ
では大企業の子会社での勤務はどんな感じなのでしょうか?
まずは子会社で働く利点は、以下の通りです。
- 転勤がほとんどない
- スペシャリストを目指せる
- 親会社の優秀な社員と仕事できる
順番に解説していきます!
転勤がほとんどない
大企業の子会社で働く大きなメリットは、転勤がほとんどないことです。
基本的に、大企業の本隊に総合職として入社すると転勤族になる可能性が高いです。
大企業の転勤事情については以下の記事で解説しています。
大企業の本隊は、地方や海外に支店が多いため転勤が多くなってしまうのです。
一方、子会社は転勤がないことが多いのですがその理由は以下の通りです。
- それぞれの子会社でエリアごとに採用をしている
- 全国に支店が無い場合が多い
ぼくがいた子会社は、全国に支店がありましたが、それぞれの支店でエリア採用をしていたため入社したら基本的にその支店でずっと働くという形になっていました。
スペシャリストを目指せる
大企業の子会社で働くメリットの2つ目は、スペシャリストを目指せることです。
その理由は、子会社はある特定の機能のみを担っているため、その業務に集中することができるからです。
例えば、ぼくは営業機能を専門とする子会社にいましたが、その会社にいる社員は営業一筋で何年もやっている営業のスペシャリストが多かったです。
ぼく自身、この子会社で3年間勤務していた時は営業の仕事に集中することができました。
大企業の本体にいると営業、経理、人事など様々な機能をローテーションで担当したり、扱う商材が変わったりしてどうしてもジェネラリストになってしまいます。
なので、自分が身につけたいスキルがあるならば子会社で働くのはアリだと思います。
・販売子会社→営業力
・物流子会社→貿易・物流のスキル
・保険、クレカの子会社→ファイナンスの知識
親会社の優秀な社員と仕事できる
3つ目のメリットは、親会社の優秀な社員と仕事ができるという点です。
大企業の本隊に入りたかったけど入れなかったという場合、子会社に入ることで本隊の社員とがっつり一緒に仕事ができるチャンスがあります。
ぼく自身、子会社に出向していた時は毎日親会社の社員とメールなどでやりとりしていましたし、子会社の会議には必ず親会社の社員が出席していました。
一般的には、大企業において子会社は親会社の言いなりだというイメージがあるのですが、実際には同じ目的に向かって動くチームのような感じで協力して仕事を進めていきます。
・親会社は威張っているとか逆らえないとかは今どき無い
大企業子会社の悪いところ
ここまでで大企業の子会社で働くメリットについて記載してきましたが、デメリットについても解説していきたいと思います。
子会社で働くデメリットは以下の通りです。
- 親会社と待遇が全然違う
- 人間関係が面倒なケースが多い
- 主要ポストは出向社員で埋まる
それぞれ解説していきます。
親会社と待遇が全然違う
まず1つ目にして最大のデメリットは、大企業は親会社と子会社の待遇がぜんぜん違うことです。
ぼくが子会社に出向していた時に、子会社の社員の給料を聞きましたが自分のものとは違いすぎて驚きました(ぼくは出向なので親会社待遇でした)。
それぞれの待遇について、ざっくり以下のようなイメージでした。
・月給:27万円
・家賃補助:8万円
・ボーナス:約70万円×2回子会社の待遇(入社3年目)
・月給:25万円
・家賃補助:2万円
・ボーナス:約10万円×2回
入社3年目時点で、年収換算で200万円ぐらいの差がありました。
上記に記載したもの以外にも、子供手当や育休、フレックス勤務などの福利厚生も親会社の方が圧倒的に有利になっていました。
人間関係が面倒なケースが多い
2つ目のデメリットとして、子会社では社内の人間関係がめんどくさくなる可能性が高いです。
なぜ子会社がそうなりやすいのかと言うと、転勤や異動が圧倒的に少ないために人の流動性が低くなるからです。
ぼくがいた子会社でも以下のような問題が起こっていました。
・事務の女性社員同士のいじめ、対立
・社員同士の不倫
・社内の派閥
転勤がないのも良いことばかりではないですね。。
主要ポストは出向社員で埋まる
3つ目のデメリットは、支店長や部長などの主要ポストは親会社からの出向社員で埋まる可能性が高いということです。
親会社と子会社は仕事をする上では対等な関係だと書きましたが、人事においては対等ではないケースが多いです。
ぼくがいた会社では、各支店の役職者は以下のようなイメージでした。
・社長:親会社からの出向
・部長:親会社からの出向
・次長:親会社からの出向
・課長:子会社入社の社員
・その他社員:子会社入社の社員
大企業の子会社はおすすめできる?
ここまでで、大企業の子会社で働くメリット・デメリットについて見てきましたが、個人的には「意識高い人が長く働く先としてはあまりおすすめできない会社」だと思います。
やはり主要ポストが出向社員で埋まっているため、子会社の社員はモチベーションが低い傾向にあります。
「いや、それでもおれは制度を変えて子会社社長になってやるぞ!」
という意思があれば社長になることもできるかもしれませんが、それだけのバイタリティがあるなら大企業子会社ではなくベンチャーに行った方がチャンスが広がると思います。
ただ、専門性を身に付けたいなら選択肢としてはありだと思います。
営業のスキルをつけたいと思って営業職でベンチャーに行っても、ベンチャーだと1日の半分を営業以外に使うこともあるのですが、大企業子会社であれば営業に集中できます。
・既存制度を壊して役職になる気概がある人ならベンチャーに行った方がいい
・専門性をつけたいなら大企業子会社では専門スキルに注力できるのでおすすめ